How to 3までの作業工程におきまして、想定できるトラブルについて解決方法や、どうしてそうなるのかをお教えします。
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シリコンでの型取りに関するトラブルについて
Q買ってきたシリコンを開けてみたら、シリコンが分離して上に透明な液体が、底に白い塊が沈んでいたがどうしたらいいか。
A シリコンは時間がたつと分離することがあります。 できれば買う時に新しい物をお求めになるといいのですが、もし分離していましら、残念ながら底に固まったシリコンは使うことができませんから、それ以外の部分をよく混ぜ合わせて使ってください。
無理に底に固まったものを一緒に混ぜ合わせても、きれいな型は出来ません。 結局は無駄になってしまいます。
当ショップのシリコンはいつでも新鮮なものを販売しています。
Q 流し入れたシリコンがちゃんと硬化しない、あるいはところどころベタついて固まっていない。
A 硬化しないのは硬化剤の量が極端に少ないと考えられます。 またところどころベタつくのはかくはん、つまり混ぜ合わせ方が均一でなかったためです。
Q シリコンが固まったので原形を抜こうとしたら取れなくなってしまった。
A これはよくあるトラブルで、原形にシリコン型が引っかかっていたり、細かい細工部分に入り込んだシリコンが抜けなかったり、原形にシリコンがしみ込むなどしてくっついてしまったり、いろいろな場合がありますが、こうなってしまったら多少型が壊れても仕方がありません。 なるべく破損が小さくすむように少しずつ原形を抜き取ります。
ちぎれてしまった部分を爪楊枝などで取り出すことができましたら、切断面に硬化剤を混ぜたシリコンを接着剤代わりに塗ってくっつけます。
ちぎれた部分をきれいに取り出すことができずにボロボロになってしまったら、しかたがないので先ほどと同じように、硬化剤を混ぜたシリコンを断面に塗ってなるべく傷がわからなくなるように修復します。
原形の素材や作り方によっては、全体が完全にくっついてしまうこともあります。 そうなったらもう修復はできませんからあきらめてください。
このような場合は原形までダメになってしまいますから、型を取る前に十分にラッカーでつやを出すなどのコーティングをしておきます。
ガラス、陶器、磁器、粘土、木材、石などの型を取る場合はご注意ください。
Q 型を取ったシリコンに樹脂を流し入れて、硬化後取り出そうとしたらくっついて取れなくなってしまった。
A 原形のツヤ出しが不十分であったり、ラッカーが完全に乾ききっていないうちに、シリコンを流し入れて型を取ったりした場合に、こうしたトラブルが起きることがあります。
そうならないためには、まずラッカーで原形によくツヤを出すこと。 そしてラッカーを塗ったあと1〜3日置いて、完全に乾かすこと。
そして硬化した型を半日ほど太陽に当ててから、レジンを流し入れるようにする、ということですね。
なぜそうするといいのかは正直なところよくわかりませんが、天日に当てると離型性が高くなることは間違いありません。 ただあまり長時間当てすぎると、今度は逆に紫外線によって劣化してきますからご注意ください。
Q ひとつの型でいくつぐらいレジン作品を成型することが出来ますか?
A これは原形の形や仕上げの良し悪し、レジンの種類によってだいぶ違いがあります。
私が使っているポリウレタンレジン、エポキシレジンですときれいに成型できるのはだいたい10〜20個ぐらいでしょう。
何回も成型していると型の表面がだんだん劣化して、作品がきれいに仕上がらなくなってきます。
たくさん作品を作りたい場合ははじめに5個ぐらい型を作って、同時に成型するといいでしょう。
硬化時間が速いポリウレタンレジンは、一度にたくさん成型するのはむずかしいですが、主剤と硬化剤の混合率の誤差が小さくなって、硬化不良が少なくなるメリットがあります。
レジンを流し入れる前にスプレーの離型剤を吹き付けておくと、型の劣化をある程度防ぐことができます。
また、やわらかいKE12よりも、少し硬めのKE17の方がたくさん成型することができます。
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ポリウレタンレジンに関するトラブルについて
Q レジンを買いに行ったらあまりに種類が多くて、どれを買ったらいいのか迷ってしまった。
A 私が始めた頃にくらべますと、今は本当にたくさんのレジンが売られるようになって便利にはなりましたが、初心の方にはどれを買ったらいいのかわからない、ということがあるかもしれませんね。
正直言いまして私にもよくわかりません。 私はポリウレタンレジンとエポキシレジン以外ほとんど使ったことがないので、その他のレジンに関しましてはあまり知識がありません。
売り場にはたいていサンプルがおいてありますからそれを参考にされるか、店員の方にお聞きになり、ご自分の用途に合ったものをお選びになるといいでしょう。
ただメーカーによりましては品質の劣るものもあるようですから、ほかの商品とくらべて極端に値段の安いものはやめた方がいいかもしれません。値段と品質はだいたい一致しているようです。
レジンの種類と特性に関しましては、こちらをご覧ください (戻る際にはブラウザの「戻る」ボタンでお戻りください)。
Q 使いかけのまま置いておいたポリウレタンレジンを成型したら、気泡がたくさんできてしまった。
A ポリウレタンレジンは湿気を嫌います。 水分を含んだレジンは気泡が発生して、きれいに成型できなくなってしまいます。 ですから開封後はできるだけ早く使い切ってしまった方がいいでしょう。
また、レジンを扱っている売り場には、たいていレジンの湿気を取り除く脱水剤が売られていますから、そうした物をあらかじめお求めになっておくといいかもしれません。
雨の日や湿度の高い日などは作業を控えた方がいいでしょう。
Q 型に流し入れたレジンが固まらない。
A これはよくある失敗ですね。 レジンは主剤と硬化剤の混合率が正しくないとちゃんと硬化しません。
どろどろのままだったり、ゴムのようにグニャグニャで、硬くならなかったりすることがありますから、主剤と硬化剤の量は正確に計ってください。 硬化不良のレジンでも時間がたつと一応固まることがありますが、すぐに割れてしまったり極端に熱に弱かったりして作品としては使うことができません。
Q 成型したレジンに色を塗ったらすぐに落ちてしまった。
A ポリウレタンレジンはあまり塗料のノリがよくありません。
着色する前に食器用洗剤で表面をよく洗います。 そのときにナイロンたわしなどで、レジンの表面を少し傷つけるように洗います。
よく乾かしたあとで塗料を一度に厚く塗らないで、2〜3回に分けて塗るようにするときれいに仕上げることができます。
またスプレーラッカーを吹き付ける場合は、洗ったあとシーラーやプライマーなどの定着剤を下塗りしておくと、塗料のノリがよくなります。
Q 型から取り出したレジンが変形してしまった。
A 型から出すのが少し早かったか、主剤と硬化剤の混合率が正しくないかのどちらかです。
混合率に問題がない場合は、成型品を熱湯に入れて十分に温めると少しやわらかくなりますから、元の形に戻した状態で今度は水につけて冷やすと直すことができます。
またレジン作品を暑い部屋や窓辺などに置いておくと、熱によって変形することがあります。 そうした場合も同様にして直します。
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エポキシレジンに関するトラブルについて
Q 買ってきた透明エポキシレジンを開けてみたら、硬化剤が赤茶色に変色していたけれど大丈夫なの?
A 少し古くなった透明エポキシレジンは多少変色していることがありますが、硬化するとほぼ透明になりますから問題ありません。 しかし染色する時にわかりにくいですから、やはり新しい物の方がいいでしょうね。
当ショップでは新しいものだけを販売してます。
Q 使いかけたまま置いておいたエポキシレジンの硬化剤を見たらゼリー状に固まっていた。
A 理由はわかりませんが、使いかけをしばらく置いておくとそういうことがあります。 残念ながら固まったものは使えませんが、表面だけ固まっていてその下は液状のままのことがあり、液体の部分はまだ使えます。 しかしどんな種類のレジンにしても早めに使い切った方がいいでしょう。
Q 硬化しない。
A ポリウレタンレジンと同様、主剤と硬化剤の混合率が正確でないと硬化しません。
Q 硬化後取り出してみたら小さい気泡が表面にもレジン内部にもたくさんあって、白く濁ったように見えてあまりきれいな透明にならなかった。
A 主剤と硬化剤を混ぜ合わせるときに、主剤を温めないとドロッとしていて混ぜにくく、小さい気泡を巻き込んだまま硬化してしまいます。
必ず主剤をヒーターやドライヤーなどで温めてから混ぜ合わせるようにしてください。
Q 硬化した成型品を加工したいのですが硬くて切ることができません。
A ドライヤーなどで温めると、やわらかくなりカットしやすくなります。 その際カッターナイフの刃は新しい物をお使い下さい。
カットしようとした際にレジンがスパッと切れずに、さけたりボロボロとくずれてしまうことがありますが、それは温めすぎによるものです。 少し冷ませばきれいに切れるようになります。
冷めて硬くなったら温め、冷めたら温めて作業を繰り返します。
Q 作ったレジン作品を飾っておいたら変形してしまった。 どうしたら直せますか?
A 上にも書いたようにエポキシレジンは熱に弱く、やわらかくなってしまいます。 夏、閉め切った部屋や太陽のあたる窓辺など暑くなるところにおくと、熱によって変形することがあります。 細い部分や薄いところなどは特に変形しやすいので、置き場所には十分お気をつけ下さい。
変形してしまったらポリウレタンレジンの項と同じようにして直すことができます。
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